五色の短冊
よく通りがかる神社の前。 きれいにディスプレイされた七夕竹に、
地元の小学生が書いた短冊 (たんざく) が結いつけられていた。
字体から察するに、 一年生から六年生まで。
ひとり残らず書いたようである。
願いごとはバラエティに富んでいるが、 スタンダードは こんな感じだ。
「 そろばんと暗算が 上手になりますように 」
「 字が うまくなりますように 」
「 リフティングが いっぱいできますように 」
「 漢字が よめるようになりたい 」
「 自転車に のれるようになりますように 」
「 水えいが うまくなりますように 」
子どもらしいとおもったのが、
「 ウルトラマンメビウスに なれますように 」
「 人じゃになりたい 」
「 ボケモンコーディネーターになりたい 」
「 はーときゃっちぷりきゅあの ぶろっさむになれますように 」
「 ふれっしゅぷりきゅあの きゅあぱっしょんになれますように 」
「 ぷりきゅあの こころぽっとがほしいです 」
逆に しっかりしていると感じたのが、
「 お金持ちに なりますように 」
「 日本の政治が よくなりますように 」
なかには、
「 M君と りょうおもいになれますように 」
なんていう ませた女の子もいる。
このほか、 小学生が書いたとはおもえないのが、
「 長生きしたい 」
おもわず、 老け顔の子どもを想像してしまった。
また職業系では、
「 漫画家に なれますように 」
「 おわらいげいにんに なれますように 」
「 ようちえんの せんせいになりたい 」
「 びようしさんに なれますように 」
なかでも、
「 バレリーナに なれますように 」
というのが、 おもいのほか多かった。
最後に かわいらしかったのが、
「 かすてらが たべられますように 」
「 指チュチュ 早くしない様になりたい 」
……指チュチュしちゃうのか。
子どもの願いごとは、 いつの時代も さほど変わらない
ようにおもえる。
◆この記事は、2010年7月4日に、間もなく消滅するgooブログに掲載したものです。
©2010 Daisuke Asaoka