歯科

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本日は私の小説『アミューズメント・ホスピタル』に収録されている短編『歯科』について。

すべての短編の中でこの作品が一番のお気に入り。

ストーリーはこうだ。

音原病院内科医の岩本玄太は、医師であるコネで、同じ病院内にある歯科で、夜、治療をし
てもらう。

玄太の趣味は噛むこと。

小学生のとき、いじめられっ子だった玄太は、いじめっ子に噛みついて撃退。

以来、ものを噛んでいると、玄太は悪ガキをやっつけたときの興奮を思いだし、腹の底から勇気が湧いてくるのだった。

交番、国会議事堂、皇居などを噛むと、ぞくぞくすることを覚えた。

男と女、若者と年寄り、金持ちと貧乏人、善人と悪人、人にも噛むことで微妙な差異があることを知った。

この病院の歯科には、毎晩幽霊が出るという。

金縛りにあった玄太は、幽霊を噛むことで撃退できるのか!? 

……というもの。

怖い話というよりも、『死霊のはらわた』のようなアクションホラーといった感じに仕上がっております。

そういえば、吉本芸人の西山工務店さんも、この『歯科』の主人公のキャラは好み、とレビューで書いておられた。

『アミューズメント・ホスピタル』を楽天ブックスで購入。

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