自分のアイデアで勝負する
先日、姉からこんなメールがきた。
以下、姉のメールより。
卒業式でK(姉の子ども)と仲の良い子の答辞がすごく良かったよ。
なんといきなり
『答辞の誤字脱字を訂正したり一緒に考えて下さった
先生方には申し訳ないですがこれは読みません。
たとえ誤りがあったとしても自分の書いた答辞を読みたい』
と言って違うのを出し読み始めた。
内容もなかなか良かったけど、最後にこれで終わりますと言ったあとに、
読んでた答辞の紙を上にかかげ、何もない白紙の答辞を見せたの。
とにかくすごいパフォーマンスだったよ!
校長は教育委員会も来てるしハラハラしてたけど、普通は答辞のあと
拍手なんてないのに拍手喝采だった。
Kが楽しい高校生活だと言うのがようやくわかったよ。
(以上、姉のメールより)
とても良い話なので、一瞬、小説のアイデアノートに
書いておこうと考えたが、やめておいた。
勇気ある、このパフォーマンスを思いついたのは、純粋な17才の少年であり、
彼の閃きを横取りすることは、「汚い大人のやり口」だからだ。
このまま物書きとして、一生、陽が当たらないで終わるかもしれないけれど、
答辞を読んだこの少年を見倣い、自分の内面から浮かんだ閃きで勝負したい。
最近、ゴーストライターの問題が話題になっているが、たとえヒットしたと
しても、他人の作品の横取りだったら、本当の意味での、
「自分を生きる喜び」
が、わからないままだとおもう。
◆この記事は、もうすぐ消滅するgooブログに、2014年3月12日に掲載したものです。
©2014 Daisuke Asaoka