朝丘大介著『親子すごろく 僕と父母の障老介護話』

本日は、四年かけて書いた私の新刊について。

『親子すごろく ~僕と父母の障老介護話』

障がい者である私自身の人生と、病気を負った家族の歩み、そのなかで経験した「介護」の実態を、ありのままに綴ったノンフィクションです。

2004年、旅先の旭川で、私は交通事故に遭いました。夜、無灯火の車に撥ねられ、全身六か所の骨折と脳挫傷──その結果、私は「高次脳機能障害」という後遺症を抱えることになりました。

「障老介護」とは、私の造語で、障がい者が、老いた親の介護をするという意味です。

私は、残り僅かな家族との時間をつなぎとめたいという想いをこめて、介護の合間に日記を書きました。当初は、これを世にだそうとは考えていませんでした。家族が苦しんでいるのに、それをブログなどで実況したら、自分の両親への愛が偽物になってしまう気がしたからです。

しかし、母が死んだあと、果たして母の介護はこれでよかったのか? という葛藤が長く続き、書きためていた介護日記や200時間におよぶ録音記録をパソコンにまとめ始めました。

いま介護をしている人たちに役立てていただけたら、認知症で世を去った母の人生が意義を持つのではないかと思うようになったのです。

泣きたくなるような夜も、自分がしでかしてしまった過ち(ヒンシュクモノです)も、全部ありのままに記しました。

の三部構成です。

第一部は、肺がんの父の介護から看取り。

第二部が、認知症の母の介護。

第三部は、まだ母の介護が続いていますが、自分が介護で徐々におかしくなっていく様子に焦点を当てているので、「僕」としました。

父と母の介護は六年。

以前、プロフィールに、両親の介護期間は五年と発表しましたが、それは在宅介護の期間で、母の最期の一年は、老人ホームで元理学療法士の僕が母の関節可動域訓練をしたり、食事介助をした一年なので、これも介護に入れてもいいだろうという見解で、六年にしました。

親亡き後、障がい者の心の寄りどころとなるグループホームやデイケア、就労支援B型事業所などについても書いております。

「介護」とは、誰のものなのか?

「家族」とは、何をもって家族と言えるのか?

本書が、みなさまの考えるきっかけになれば幸甚です。

©2025 Daisuke Asaoka

『親子すごろく』を楽天ブックスで購入!

『親子すごろく』をAmazonで購入!

『親子すごろく』を紀伊国屋書店で購入!

『親子すごろく』を丸善ジュンク堂書店で購入!