2025年9月1日
若者が、 人の知らないカタカナ語にかっこよさを見出す風潮は、 ぼくが若いころからあった。 高校のころ、 洋楽を聴く生徒がクラスにぽつぽつと現われたが、 そこには欧米人への憧れと、 同世代が知らないことを知っているという優 […]
2025年8月27日
先日、 喫茶店にいたら、 一緒にいる女に得意げに豆知識をひけらかす男がいた。 ぼくは内心、 かちんときた。 なぜなら、 男が引用していたのが、 すべて中島らもさんが小説 『 ガダラの豚 』のなかで書かれたジョークやトリッ […]
2025年8月25日
小学生のころ、 ぼくの住んでいる街に 〝 与作 〟 と呼ばれる浮浪者がいた。 髪はぼーぼー。 口のまわりはヒゲだらけで、 見るからに汚い身なりだった。 ぼくらクラスメイトは、 放課後よく自転車で集まり、 公園にくり出すの […]
2025年8月23日
喫茶店で 常連さんが ほかの馴染み客に、 自分の財産がいくらあるかについて、 あけっぴろげに しゃべっていた。 ――あらら。 世の中 いい人ばかりじゃないのに、 人前で そんなことを話しちまって 大丈夫かいな。 そ […]
2025年8月19日
ぼくの姉の友人は、 幼稚園で働いている。 その人の話によると、 かつての女の子たちはおままごとをすると、 お母さんの役をやりたがったが、 いまはちがうという。 では、 なんの役をやりたがるかというと、 ペットの役なのだそ […]
2025年8月13日
『 裁判官の人情お言葉集 』 (長嶺超輝 著) という本に、 オハイオ州に勤務するチコネッティー裁判官について書かれたチャプターがあった。 マイケル ・ チコネッティー。 〝 法廷のトリックスター 〟〝 軽犯罪の料理人 […]
2025年8月12日
このあいだ、姉から中学生になる息子の修学旅行の話を聞き、そのあまりの効率のよさにおどろいた。 ちなみに姉の息子は東京都の中学校。行き先は 京都・奈良。二泊三日の旅だ。 一日目。東京駅に現地集合。学校集合ではない。 しかも […]
2025年8月7日
『 foot of the mountain 』 山の麓 (ふもと) でも 暮らせるよ、 てなことを歌った曲だ。 歌詞のなかの、「 silence always win (沈黙は いつも勝利する) 」というところが、 な […]
2025年8月6日
JCBホールのロビーは シンとしていた。コンサート開始から 七十分くらいが過ぎていた。 病院で 脳検査の結果を聞いたあとで、 しんどくなっていた。 手紙と亀は、 入場してすぐに、 担当の係員に手渡すことができた。 二重扉 […]
2025年8月5日
手紙は毎日三行くらいずつ書いて、 およそ二週間かけて仕上げた。 一人ひとりの手紙に、これまでのお礼と この先の人生のエールをちりばめた。 名曲をしこたま生んでいるにもかかわらず、 メンバーのなかではいくぶん地味な ギター […]